Special Column 特集コラム

穀物を食べるということ Special Column

玄米・雑穀食が推進されている中、その本質と正しい食べ方について考えてみました。

>Vol.12 ヒトと穀物の出会い~縄文人はクリを栽培していた(2010.02) 【NEW】

 「環境考古学」という学問が、いま、注目されています。簡単にいえば、気候や地理的条件などの環境が、人間の生活や文明にどんな影響を与えたのかを考えようとする、スケールの大きな新しい学問で、安田喜憲先生(国際日本文化センター教授)が提唱されました。
 政治・経済・社会体制の変化が人間の歴史を動かすという歴史観の他に、「気候が変化したから歴史が変わる」とか「森がなくなったら歴史が変わる」と言う視点が加わるそうです。
 安田教授はご著書の『環境考古学事始』という本で、縄文時代は森の文化であるとも述べられています。これが分かるようになったのは正確な花粉分析により縄文時代の森林の状態を復元することが可能になったからだそうです。
 花粉は小さくても強い膜をもっており、湿原や湖底など酸素やオゾンの影響を受けない所に落下すると、何万年でも腐らないで残ります。土の中に含まれている花粉の化石を抽出し、花粉を種類ごとに分けて花粉ダイヤグラムを作成すると、森林の変遷から当時の環境を読み取ることができ、縄文時代の森林の状態を復元してみると、とてもおもしろいことがわかるそうです。
 青森県の三内丸山遺跡を調査した安田教授は花粉分析の結果、土に含まれている花粉の90%以上がクリの花粉で、自然の状態では、クリの花粉が90%以上もあることなど不自然であり、縄文人がクリを栽培していた証拠と考えられるとおっしゃっています。はるかかなたの古代の歴史が現実の時間をもって迫ってきますね!

Vol.11


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